▼金華山の仙人さん:
>レイテンシ増大はあっても、DRAM容量に制限が無くて大幅に増やせるから、
>性能アップに繋がる、という事ですね。
若干、意味が違うように取られていると思われるので、補足いたします。
SSDの容量が増えると、管理しなければならないアドレスが増え、論理ア
ドレス(LBA)と物理アドレス(PBA)の対応に利用するテーブル(ルック
アップテーブル)の容量が大きくなります。
ルックアップテーブルが肥大化すると、LBAとPBAの変換のレイテンシが大
きくなることは推測できると思います。
DRAMは、通常、LBAとPBAの変換のレイテンシを減らすために利用されており、
変換に必要なルックアップテーブルをロードしているわけですが、DRAMレス
コントローラーの場合、これができません。そのため、コントローラー内に
小容量のSRAMを用意しておき、そこにルックアップテーブルの一部をキャッ
シュしたりしていますが、SRAMに必要なデータがない場合は、NANDに記録さ
れているルックアップテーブルを読み出すしかなくなり、レイテンシが増大
します。
HBMは、これを低価格で解決しようとするものです。
ルックアップテーブル全体をメインメモリーにロードしておき、それを利用
してアドレスの変換を行うわけです。ただし、コントローラー直結のDRAMの
方がレイテンシが少ないのはいうまでもありません。
なお、コントローラー直結のDRAMの場合、最大目的は、前述したようにルッ
クアップテーブルのロードにありますから、それが収まるだけの容量があれ
ば十分です。もちろん、余った部分は、それをライトスルーまたはライトバ
ックのキャッシュとして利用できますが通常は、ライトスルーで利用します。